地震が発生したら
地震が発生したら、まず身の安全を確保しなければなりません。そのためには、自分自身の的確な行動はもとより、周囲の人に救援をどう求めるかも大切なことになります。
警察や消防は、震災発生時には、倒壊物の下敷きになった人、大怪我をした人の救助や火災の消火などに優先的に対応します。したがって生命の危険がない人への対応は遅れるものだと認識しておく必要があります。
なお、現在の都における交通規則に関する取り決めは次のようになっていますので、近くの警察署や交番で確認しておきましょう。
1 被災場所別の対応
(1)家にいるとき
<<日中>>
- 身を守る
- 大地震のときは、本震の後に余震が繰り返し起こることがあります。最初の揺れは、数秒から1分程度おさまります。
とにかく座る、這うなど姿勢を低くし、何かにつかまり体が放り出されないようにしましょう。できれば頑丈な机の下などにもぐり、落下物や倒れてくる家具などから身を守りましょう。最初の大きな揺れがおさまっても、余震があります。避難することができなかった場合は、倒れてくる恐れのある家具や割れる恐れのあるガラスなどから離れ、一番安全と思われる場所で揺れがおさまるのを待ちましょう。
- 火災が発生したら
- 大声をあげる、物をたたく、非常ベルを鳴らすなどして火災を知らせて助けを求めましょう。
自分で消すことができないと思ったら、すぐに逃げ出しましょう。
煙を吸い込まないように姿勢を低くして、タオルなどを口に当て、左右どちらか一方の壁を伝って出口に向かいましょう。
- 火の始末をする
- 火は揺れ始めに消せなければ、大きな揺れがおさまってから消しましょう。
大きく揺れているときに油や湯の入った鍋などに近づくと中身が飛び出し、やけどをするのでかえって危険です。
大きな揺れがおさまったら、安全のために次のことをしましょう。
□台所やストーブの火を消す。
□ガスの元栓を閉める。
□ブレーカーを落とす(落とすのが難しければ電化製品のコンセントを抜きます)。
- 出入口まで移動する
- 移動するときは、落下物や散らばっているガラスなどに十分注意しましょう。通路をふさぐ物や危険な物が散らばっていて進めないときは、大声をあげる、防犯ベル、非常ベル、緊急通報システム、笛などにより、近くの人に助けを求めましょう。
- 出入口にて
- 出入口まで行ってもドアが開かない場合には、ドアを叩いたり、大声で叫ぶなどして助けを求めましょう。また、1階の場合には窓からの脱出も考えましょう。
- 非常持出袋を持つ
- 自分で非常持出袋を取り出したり、持つのが困難な場合は、救援者にお願いしましょう。もし倒壊物や落下物などがあって取れない場合は、持たずにとにかく避難しましょう。
- 外に出た方がよいかどうかの判断
- 上からガラスが飛び散ってくることもあるので、あわててとびださないようにしましょう。次のような場合には、落下物に注意しながらすぐに外に出ましょう。
- 近隣で火災が発生している場合
- 建物が傾くなど倒壊の恐れがある場合
- 孤立してしまう恐れがある場合
とりあえず危険がないようなら、自宅で様子をみるのもよいでしょう。
ただし、避難勧告が出たらすぐに「避難所」へ避難してください。
- 家の中に閉じこめられたら
-
- 外との連絡が確実にとれることを確かめ、自分の居場所を緊急連絡先(親族などや避難所など)に知らせましょう。
- ガスが漏れている場合があるので、安全が確かめられるまでは火気は使わないようにしましょう。電気のスイッチの火花で引火する恐れもあるので、スイッチにはさわらないようにしましょう。
- 水道が使える場合は、容器やお風呂に水をためておきましょう。
- ラジオをつけてライフライン(電気・ガス・水道など)の被害や復旧状況など、周囲の状況についての情報を得るようにしましょう。
- 非常持出用品を手元に置いて、すぐ使えるようにしておきましょう。
- 比較的安全と思われる場所で、救援者が来るのを待ちましょう。
あきらめてはいけません。
- 「避難所」に避難するときには
-
- 周囲の人に声をかけ、誘導や介助を求めましょう。
- ことばによるコミュニケーションが困難な場合には、身振り手振りを用いたり、そばにいる人をつかまえてでも、援助を求めていることを伝えましょう。防災手帳のメッセージ欄を使うのもよいでしょう。
- 混乱状態の人混みに巻き込まれないように注意しましょう。状況によっては予定していた経路にこだわらず、安全と思われる避難経路を選んで行きましょう。
視覚障害のある人は?
- 火災発生があると気づいたときは、大声で「火事だ〜!」と叫んで人を呼びましょう。また、笛を持っている場合は笛を吹くのもよいでしょう。自分の判断で消火をするのは危険です。
- 震災発生の直後は、室内の様子がふだんとは異なります。出入口まで移動する場合は、やみくもに手探りせず、頭と顔を保護し、もう一方の手で壁や家具類を伝いながら、例えば、右回りですり足で出入り口に向かうとよいでしょう。
- 外に出た方がよいかどうかの判断は、とにかく大声で視覚障害者であることを告げ、近くの人に外の状況を聞いた上でしましょう。
- 出入口が開かないために一階の窓から出る必要がある場合には、白杖などを用いて窓の下の安全を確認することが大切です。
- 避難の必要があれば、「避難所」への誘導を頼みましょう。まず、介助者に避難経路図(メンタルマップ)の経路を伝え、被害状況に応じて経路変更の判断をしましょう。
- 誘導を受ける場合には、肘や肩などにつかまらせてもらい、ゆっくり歩いていきましょう。また、段差や階段についても教えてもらいましょう。
- どの辺を歩いているか、火災が発生している場所(○○が火事)、××ビルが倒れかかっているなど、周囲の状況を伝えてもらいながら歩きましょう。
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聴覚障害のある人は?
的確な情報を得ることが大切です。
- テレビ、ラジオ、見えるラジオ、ポケベル、文字の出る携帯電話、近隣からの情報などを利用しましょう。
- ひとりぐらしの人は、隣近所の人から地震の状況や周囲の様子、避難の必要などを紙に書いて伝えてもらいましょう。
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肢体不自由のある人は?
- 車いすに乗っている人は、できるだけブレーキをかけるようにしましょう。床面が傾かない限り、地震の揺れで車いすが走り出すことはありませんが、ブレーキをかけた方が安心感があります(第1 地震の知識 「地震発生時における車いすの被災状態」参照)。
- 車いすから振り落とされないようにしましょう。
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しがみついたりバランスをとることが困難な人は、日頃からシートベルトをしめておくことが大切です。 |
- 立位バランスの悪い人は、転倒して骨折をすることもあります。とにかく座る、這うなど姿勢を低くし、できれば何かにつかまり体が放り出されないようにしましょう。
- 倒壊物などで車いす移動が困難な場合、車いすから降りて自力でなんらかの移動ができる人は、這うなどあらゆる手段を使って、とにかく安全な出入口に向かいましょう。
- 車いすから降りられない人は、安全と思われる場所で助けを待ちましょう。
地震が起こったら、自分自身の体や車いすはどうなるのでしょう
◎ |
地震が起きたときにどのような行動をとったらよいのか、事前にどんな準備をしておいたらよいのかを考えるために、自分自身の体や車いすがどうなるのかを知っておきましょう。 |
車いすや車いすに乗っている人はどうなるのか
立っている人や寝ている人はどうなるのか
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内部障害のある人は?
あわてて無理な行動をとることは、心肺への負担が強く、病状の悪化や急性心不全を引き起こし命取りになります。揺れがおさまったら、周囲の状況を確かめ、安全な場所に移動し、救援を求め救出を待ちましょう。
心臓に障害のある人は?
子どもの場合、動き回らないように話し、救助者を待ちましょう。 |
家族などの介助者の方へ
- 大きな揺れがおさまったら(お互いに)安否の確認を行い、とりあえず安全な場所に移動します。
- 火災が発生している場合には、家族などの介助者が消火してください。ただし、消火が困難と思われる場合には、火は放っておいてとにかく一緒に逃げましょう。
- 介助の手が必要な場合には、家族などの介助者は付近の人へ応援を依頼し、協力して脱出、避難を行いましょう。
- 寝ているときに地震が起きたときには、落下物などから自分で頭を守れない人の場合には、家族などの介助者がそばにいれば、布団を頭から掛けてあげる、布団の中に引っ張り込むなどをして身を守りましょう。
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<<夜間>>
停電により真っ暗になることが予想されます。恐怖心に負けず落ち着いて行動することが大切です。周囲の状況が確認できないままにあわてて行動を起こすことは、思わぬ事故につながります。特に、移動が困難な人は、いち早く救援者を呼ばなければなりません。そのためには、大声を出す、物をたたく、防犯ベル・非常ベルを鳴らす、緊急通報システムで通報する、携帯ラジオのボリウムを最大にし、懐中電灯を点滅させる、携帯電話をかけるなど、あらゆる働きかけの努力をする必要があります。
夜間の特性として考えなければならない対応以外は、基本的には日中と同じです。
- 身を守る
- 寝ているときに地震が起きた場合は、布団をかぶるなどして落下物から頭を守りましょう。
- 周囲の状況把握
-
- 最初の大きな揺れがおさまったら、懐中電灯をひき寄せ、周囲の様子(倒壊物・落下物の状況など)を確かめましょう。
- 携帯ラジオがそばにあればスイッチをいれ、正確な情報を知るようにしましょう。
- 脱出・避難する
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- ひとりで屋外へ脱出することが難しい人は、大声をあげる、防犯ベル、非常ベル、緊急通報システム、笛などにより外にいる人に救援を求めていることを知らせましょう。
- 懐中電灯を照らしながら移動ができる人は、日中と同様の行動をとりましょう。ただし、屋外も真っ暗なため、十分様子を知ることはできません。暗闇に取り残されるとかえって危険なので、介助者なしで外に出た場合には、近くを通りかかった人を呼び止めて、安全な場所(できれば「避難所」)まで連れて行ってもらうようにしましょう。
- 取り残されてしまったら
- 倒壊の恐れやガラスなどが飛び散る危険が少ないと思われる場所で、落ちついて明るくなるのを待ちましょう。できるだけ体力を消耗しないように心がけましょう。
視覚障害のある人は?
停電した場合、特に、暗順応に問題のある人は目を使って周囲の状況をつかむことが難しいため、気持ちが動転することが考えられます。一度深呼吸をして気持ちを落ち着けてから行動しましょう。 |
(2)職場にいるとき
基本的には、(1)家にいるとき、と同様の行動をとりましょう。
職場内であらかじめ話し合って決めた避難や誘導(介助)方法に従って行動しましょう。
安否確認などの連絡も職場で決めている方法に従いましょう。
あらかじめ避難時の誘導・介助者が決まっていても、実行が難しい場合もあります。その場合は、自分から周囲の人に援助を頼み、取り残されることがないようにしてください。
(3)外出しているとき
<<日中>>
外出時にもっとも恐いのはパニックが起こることです。あわてずに行動しましょう。
外出するときは防災手帳を持って行くようにしましょう。
- 街中では
-
- 倒れそうな建物、電信柱、ガラスが飛び散ってきそうな場所から離れます。
- 物が落ちてくる危険があります。持ち物などで頭を守りましょう。
- ひとりで避難ができない場合には、近くにいる人に、近くの安全な場所(できれば「避難所」)まで誘導・介助を頼みましょう。
- デパートなど人の大勢集まるところでは
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- 係員の指示や誘導に従いましょう。指示が分からない場合は、周囲の人にたずねましょう。
- 出入口に殺到する人に巻き込まれてけがをしないように、周囲の人に援助を求めて避難させてもらいましょう。
- 地下街では
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- 地下は地上より安全だと言われていますが、地下街で恐いのはパニックです。階段や非常口に殺到する人に巻き込まれないように、落ち着いて行動しましょう。
- 周囲の人に援助を求め、安全な場所まで誘導、介助してもらいましょう。
- 電車・バスに乗っているときには
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- ポールや手すりなどにつかまり、体が放り出されないようにしましょう。
- 乗務員の指示に従って行動しましょう。出入口に殺到する人に巻き込まれないようにしましょう。
- 周囲の人に援助を求めて避難しましょう。
- 車を運転しているときには
-
- 前後左右の車に注意しながら、車道の左端へ車を寄せて止めます。その場合、倒れたり壊れたりする恐れがあるようなものには近づかないようにします。
- 移動に困難のある障害者にとって、車を降りることは、避難をかえって難しくします。まず、障害者が乗っていることが外から見て分かるように表示をしておきます。その上で、周囲の様子を見て、まだ移動ができると考えられる場合には、安全と思われる場所まで(できれば「避難所」のそばまで)移動します。その際、決して無理をせず、避難する人や他の車に十分注意しましょう。
- 車から離れる場合には、キーは付けたまま、ドアはロックしないでおきます。
- 止めた車から自力で外に出られない場合は、クラクションを鳴らすなどして、周囲の人に救助を求めて脱出し、近くの「避難所」まで避難しましょう。
- 周囲の混乱で車から出られず、車に乗って停車している場合には、エンジンを切らないでおきましょう。危険がせまり緊急発進を余儀なくされる場合があります。
現状の都における通行車両の取り扱いは次のようになっています。
- ア 車を運転しているときには、
- 一般道路では
- 交差点を避けて道路の左側に直ちに止めてください。
- 近くに駐車場や空き地があればそこに入れてください。
高速道路では
- 中央部分をあけて直ちに止めてください。
- 交通情報や警察官の誘導、案内に従ってください。
- イ 車から離れるときは
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- 窓を閉め、ドアーはロックしないでください。
- エンジンを切り、エンジンキーは付けたままにしてください。
- 現場の警察官の指示に従ってください。
- 貴重品を車内に残さないでください。
視覚障害のある人は?
- 震災が発生したら、ちゅうちょせず大声を出して視覚障害者であることを告げ、状況を教えてもらいましょう。そして、安全な場所や最寄りの「避難所」へ誘導してもらいましょう。
- 誘導を受ける場合、自分にあった誘導方法(例えば、肘や肩などにつかまるなど)でゆっくり歩いてもらいましょう。また、段差や階段についても教えてもらうことが大切です。
- 交通機関を利用しているとき、震災状況についての放送や避難の指示があっても、被害や周囲の状況がつかみにくいことが予想されます。あわててひとりで動こうとせず、誘導を頼みましょう。
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聴覚障害のある人は?
的確な情報を得ることが大切です。
- その場にいる係員や周囲の人に筆談などで震災状況や、帰宅経路に関する情報などを教えてもらいましょう。
(例) |
「○○まで帰宅できますか?」
「どこへ避難すればよいですか?」 |
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内部障害のある人は?
外から見ただけでは障害があることが分かりにくいので、自分から進んで周囲の人に救援を依頼しましょう。身体の消耗を少しでも防ぐために、ゆっくりと呼吸しながら救援を待ちましょう。救援者に障害者であることを告げ、近くの避難場所か医療機関に誘導してもらいましょう。
呼吸器・心臓に障害のある人は?
- 携帯用酸素ボンベが倒れないようにしっかりと持ち、安全な場所に移動し、揺れがおさまるまで動かないようにしましょう。
- 火災が発生している場合は、酸素を止めて、安全な場所に移りましょう。
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知的障害のある人の家族、援助者は?
震災発生時には、本人の状態を理解している家族や援助者でも予測できない行動にでることも考えられます。受けとめる側が不安な状態になると、本人もより不安定な状態になりますので、あわてず落ち着いて周囲の状況を確かめ対応しましょう。
誘導するときには、次のようなことに配慮しましょう。
- ことばが理解できる人には、具体的な指示「ここにいるとけがをするから避難所に一緒に行こう」などと伝えてください。
- ことばが理解されにくい人には、手を引くか、軽く肩に手をかけて誘導してください。
- 状況判断ができないため、パニック(大声を出したり、自傷行為など)を起こすことも考えられます。この場合、危険であることを本人に知らせてください。例えば、両手を交差して「バツ」を作る、「けがをする!いけない!」と声かけをするなどが伝わりやすいようです。それでも誘導が困難な場合(特定の物や行動にこだわって次の行動に移ることを強く拒否するなど)には大人2、3人で抱えていかざるを得ない状況も考えられます。
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<<夜間>>
基本的には、日中の外出と同じですが、暗闇により、恐怖心が強まることが考えられますので、外出先でのパニックに巻き込まれぬよう十分落ちついて行動するように心がけましょう。目が慣れてきたら、足下に気をつけ、周囲の状況を把握しましょう。
- 街中では
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- 倒れそうな建物、電信柱、ガラスの飛び散ることが予想される場所から離れましょう。
- 持ち物などで、落下物から頭を守りましょう。
- 暗闇に取り残されると危険なので、あらゆる手段を使って、そばを通りかかった人に近くの安全な場所(できれば「避難所」)まで誘導・介助してもらいましょう。
- 地下街では
-
- 地下街は、停電してもすぐ非常灯がつくようになっているので落ち着いて行動しましょう。
- 階段や非常口に殺到する人に巻き込まれないようにし、周囲の人に援助を求め、安全な場所まで誘導・介助してもらいましょう。
- 電車・バスに乗っているときには
-
- 車を運転中の場合には
- 基本的には日中と同じように行動しましょう。ライトの他にクラクションを鳴らすなどして周囲の人に救援を求め、近くの「避難所」まで誘導・介助してもらいましょう。
聴覚障害のある人は?
近くを通りかかる人にジェスチャーなどで耳が聞こえないことを伝え、近くの安全な場所(できれば避難所)まで誘導・介助してもらいましょう。 |
(4)治療しているとき(内部障害のある人の場合)
内部障害のある人には、治療を継続している人が多くいます。震災の発生により、治療が中断されてしまうと命取りにもなりかねません。日頃から、避難の仕方や応急処置の方法などについて、段取りを決めておく必要があります。
- 通院治療中の場合
- 通院治療中に震災が起こった場合は、治療や処置を中断しなければなりません。医療スタッフの指示に従って必要な処置を受け避難をしましょう。
腎臓に障害のある人は?
- 透析中の場合、すぐに避難しなければならないときは、医療スタッフの指示で、透析専用回路から離脱、処置を行い、安全な場所に避難しましょう。
- 透析が中断した後の処置についても、医療スタッフの指示を受けましょう。
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- 在宅治療中の場合
- 在宅で治療している場合、かかりつけ医と事前に相談した方法で必要な処置をして避難しましょう。
呼吸器・心臓に障害のある人は?
- 在宅酸素療法をしている人は、酸素吸入はいったん止めて、電気やガスによる火災の危険がないことを確認しましょう。酸素供給企業と連絡をとり、酸素の供給や機器の点検をしてもらってから酸素吸入を再開しましょう。
腎臓に障害のある人は?
- 腹膜透析をしている人で、治療の継続が困難になったとき、かかりつけの医療機関と連絡がとれれば指示に従って必要な処置を行い、避難しましょう。連絡がとれない場合は、事前に相談して決めた方法に従いましょう。
膀胱・直腸に障害のある人は?
- ストマ装着されている人は、できるだけ装具やケア用品など必要物品をもって避難しましょう。
小腸に障害のある人は?
- 経管栄養補給中に震災が発生した場合は、あわてずに補給を中断し、必要な処置をとって、周囲に救援を求め避難しましょう。
- 中心静脈栄養補給中の場合は、カテーテル挿入部に異常を起こしていなければ、できるだけ清潔を保持し、カテーテルの接合部をはずします。常時、準備してあるヘパリンか生理食塩水を注入しクリップして、挿入部位周辺にカテーテルをまとめ絆創膏で固定しましょう。
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上記の処置を行う余裕がない場合は、輸液パックを持って安全な場所に移動し、救援を待って避難しましょう。 |
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